サンプルの取得は30cc(厳密には工場出荷時において31.2cc)です。この値は、測定時の乳量が期待乳量通りで合った場合の話で、期待乳量が実際の乳量と違った場合はサンプル量も変動します。
期待乳量とサンプル量の関係
サンプル量と期待乳量の関係は、牛群エディタの牧場毎の設定タブで定義します。
期待乳量は日乳量で定めます。ラクトコーダは朝・晩の搾乳を時刻によって自動判別します。測定時刻が正午(または「朝晩の基準定義」(下図①)で定めた時刻)以降である場合、晩の搾乳データと判断されます。
朝・晩の搾乳間隔が大きく異なる場合、搾乳間隔を割合を定義します。下図②の「晩の乳量割合」で、搾乳間隔に応じた乳量の割合を%で入力します。晩の乳量を定義することで、朝の乳量割合も決まります。
搾乳間隔を考慮せずに期待乳量の正確性を欠いた場合、期待通りのサンプル量を取得できない問題が起こります。ただし、期待乳量は通常の場合前回の検定における乳量が採用されるため、夏場の暑さや急激な天候の変化などによりサンプル量の取得を調整したい場合は、下記の法則を考慮して期待乳量を調整することでサンプル量を変えることが出来ます。
法則:期待乳量を少なくする ➡ サンプル量は多くなる
期待乳量の一括編集
期待乳量の修正はラクトコーダT-T本体の操作で行います。群データの読み込み時、または群データを読み込んだ後に群データの内容を修正する作業です。最初のラクトコーダT-Tで修正した内容は、エクスポートによりUSBメモリのファイルを書き換えることにより、次のラクトコーダT-Tでの作業は不要になります。
本章では、一度群データを読み込んだ後に期待乳量を修正する場合の方法について説明します。
メインメニューから次のメニューを表示させて、<2>コウシンを選択します。
<2>コウシンを選択した次のメニューから、<3>グン ノ イッカツ ヘンコウを選択します。
サンプル量を多くしたい場合は、-10%、-20%またはー30%を選択してください。
USBメモリへのエクスポート
期待乳量の修正作業は全てのラクトコーダT-Tで同じ作業を行う必要はありません。通常の場合、最初のタクトコーダでこの修正作業を行います。残りのラクトコーダでは期待乳量修正された群データを読み込むことで、群データの修正内容が反映されます。これを有効にするために、最終過程として次の作業を行います。
以上、期待乳量を修正する作業についての説明でした。この方法はパスワードの入力が不要で、誰でも簡単に行うことができる確実な方法です。ただし、常にサンプル量が少ないという場合は、本体のサンプル取得量の設定を変更する必要があります。本体のサンプル量を修正する方法については、以下のページを参照してください。