洗浄モニタリングのエラー例
お湯の沸きあがり温度が低い
主洗浄の湯の温度は70℃が理想で循環終了時も50℃をキープしているのが望ましいとされています。 ボイラーの沸きあがり温度調整するなどの改善が必要です。 ラクトコーダに水が到達するまでに冷めてしまう場合は、前すすぎの温度が低いことが原因となる場合もあります。
配管が冷たくて湯の温度が下がってしまう
34度以下で乳脂肪は凝固し始めるため、排水温度の低下は汚れの再付着を引き起こす恐れがあります。 前すすぎは単に乳をすすぐだけではなく、主洗浄開始前に装置を温める役割もあります。 水の吐出量を変えるなどの方法で前すすぎ水の温度を改善することが必要です。
前すすぎの水温が高すぎて乳の凝固が心配
前すすぎの水温は35から43度が理想とされています。 主洗浄の湯温を改善させるために前すすぎを湯でおこなうのも良くありません。 前すすぎ時の乳が残留が多い条件下では、僅か50℃でもタンパク質の焦げ付きによる付着してしまう恐れがあるからです。
主洗浄の湯の温度が高すぎる
主洗浄の湯の温度は70℃からスタートして循環の最後でも50℃を下回らないことが理想とされています。 洗浄水が77℃以上の高温になると残留している乳脂肪が焦げて付着する心配があります。 これは乳石の発生要因につながります。
酸リンスの温度が高すぎる
酸リンスは無機質を除去するための洗浄工程です。35から43℃が望ましいとされています。 60℃を超えると酸性洗剤が揮発するため無機質の除去効果が得られなくなります。 また、酸リンスはアルカリ洗剤や塩素系の洗剤で洗浄した後のPHの中和が目的もあります。 PHを中和させるのはゴム製品の寿命を低下させないためです。
主洗浄の時間が長すぎる
10分が理想的な循環時間です。長すぎる循環は温度低下の要因になり、良いことではありません。 殺菌工程や酸リンス工程の理想的な循環時間は5分です。
洗浄水の量が足りない
満水率(青)は少なくても1分以上100%を維持している必要があります。
洗浄水の量が多すぎる。
水量が多いと十分な乱水流が起こらなくなります。 洗剤の量やボイラーの燃料も余分に使用することになるため経済的ではありません。 単純計算ではパーラーの場合はユニット台数×7.5リットルといわれています。 自動洗浄装置の場合はこの計算から25%節約できると言われています。 満水率と乱流率のバランスで水量の良し悪しを判定することができます。
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